2012年2月24日金曜日

基礎演習


立命館では1回生の初めに「基礎演習」といって、ホームルームのような基礎を勉強するクラスがある。通常の授業と同じ2単位が振り分けられ、各先生の下に30名が授業に振り分けられる。

僕の基礎演はドイツ出身の「ベルント」という先生で、非常に印象的であったため紹介したい。
元ドイツの国体水泳選手、その後研究員となり日本の「野村総合研究所勤務」後、ドイツの車産業を専門に研究を行い本学で教鞭を取っている。
経営学部ではF(単位不認定)をバンバン出すことで有名の鬼教授である。

初めの授業で、各学生に“会社”と呼ぶグループを作らせ、社長(リーダー)を任命する。
この会社のメンバーと共に、ベルントから与えられる多大な課題に取り組む。

最終的に先生から出した評価を元に、会社のメンバーによって各自の評価を取り決める。
本音で語り合えない日本人にとって、お互いを評価しあい、その評価によって自分がA+、友人をBなどと評価するのは大変だった。
ちなみに、僕のグループからはF(単位不認定)を出し、その落とした友達の評価を皆で分け、A+を結果もらった時は心が痛かった。

『飛べない1回生の学生に対して、「無理やり飛べ!」といっているようなもの』
という他の先生の意見もあるが、本当に面白い勉強になったと思う。
初めはベルントによる講義が多いが、その後かなりアウトプットし、学生にはロジックが求めれる。

・会社によるビジネスプランの作成
各会社は収益を得る為に、独自で「ビジネスプラン」を作成する。
何が儲かるのか、自分たちの強みは何か、学生ならではの強みを議論をしプレゼンを行う。

・1千万円の仮想資金による株のトレード
一定の期間で1千万円を仮想資金とし、株を購入する。
その期間であればいつでも持株を売却することが可能であり、
いかに収益を上げるか、なぜその株を購入したか、どのような戦略で行くのかなどを説明する。
もちろん「底値で買って高値で売る」が大切だが、IPOマーケットを購入した別のグループが大勝していた。

・シナリオプランニング
“シナリオプランニング”という将来予想・分析を教えてくれた。
毎年テーマは変わるが、「自動車産業」を全般として未来予想を行う。
三菱自動車が出すi-MiEVという車が流行り売れるか、売れないなの予想を行った。
「自動車の将来予測をする」となると、比較も行うことを知らない1回生は単に自分の意見を述べるだけで毎回叱咤されてしまった。

・1万字の個人論文
他の基礎演では、各グループで論文を書く「ゼミナール大会」に参加するのが決まりだが、
ベルント基礎演では「1人での1万字の論文」を書かないといけない。
「どうして?なんで?」に始まり「その論文に価値はあるのか?」と、テーマ設定から厳しく指導され、しょっちゅう女子は泣いていたw
僕はAO入試ビジネスの関係もあり「お金と所得の関係」というテーマで提出したが、「当たり前すぎて価値がない!」っとバサッと切られてしまった。。。
この論文をゼミ大に1人で挑戦したが、見事に予選敗退してしまった。

「ロジックは第三の言語」で、「統計・会計・英語」が重要だと言っていた。
いかにベルントに怒鳴られないか。。。いや、いかに彼を説得するか、論理性で勝負をするか、本当に考えさせられる1年生の基礎演習だった。

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