2020年11月10日火曜日

パクリとオマージュ・パロディについて

デザインの仕事をやっていると「著作権」というややこしい問題に直面する。なお、当方は弁護士でもないため、このブログはあくまで理解の一部にすぎない事をまず紹介する。

・経営学部のTTP
僕は経営バックグラウンドなので、ちょっと古いが「TTP」っていう言葉がある。
T 徹底  T 的に  P パクる だ

知的財産やビジネスモデル特許などを除き、経営学というものは、基本、うまくいっている会社・事業・取り組みをバラバラにし、分析し、Best Practice をパクるのである。あーでもないこーでもないという知見、多くの屍となった企業のケーススタディの蓄積で成り立っている。
つまり、リバースエンジニアリングし、分析し、パクるというのが経営学で本質である。

・デザインの線引きの難しさ
例えば、ミュージシャンとなったとしよう。ビートルズ好きな親のもとに生まれ、ミュージシャンになると曲はビートルズっぽくなる。しかし、ビートルズにインスパイヤーされても、これはパクリとは言わない。

いまオマージュやパロディという企画に取り組んでいて、これがパロディOKなのか、著作権アウトなのかかなり怪しいラインをいったりする。デザインにおいても同じくで、まずはマネから…と言ったり、ワークフローでは参考になりそうなデザインをベンチマークし、参考にするのは当たり前だ。

つまり、誰かの過去のデザインがインプットとなって、新しいアウトプットが生まれている。また、著作権は侵害された人が訴えてスタートとなるし、「創作性」が類似しているかが論点になるみたい。ややこしい領域だ。

とはいえ、「ややこしい」とばかり言ってもいられない
僕自身も著作権に関してはド素人だ。かといって敬遠してばかりでは仕事にならない。
「大丈夫そう」なラインをざっくり把握しておくにはどうすれば良いか、ネットを色々探していると、面白い分類の仕方を見つけた。要は、日々出来上がった作品が、消費者の視点で以下のどれに「見える」か判断する目が必要なのだ。

オマージュ=元ネタが分かるとさらに面白い。
パロディ=元ネタがバレなきゃ始まらない。
パクリ=元ネタがバレると困る。

(出典:Designers MARUKIN AD『MARULOG』https://www.marukin-ad.co.jp/marulog/?p=2081

僕の場合、できるだけ多くの仲間に意見を聞いて、最終的には自分でGOサインを出すことになるだろう。弁理士の方に無料相談する機会があって「清藤さん、気にしすぎ~!GO GO!!!」と言われるが、無料相談なので、ちょっとびびったり。
法学部出身の後輩曰く「判例が積み重なってくれば、だんだん分かりやすくなりますよ」だそうだが、いったい何年後の話になることやら。そんなため息とともに、今日も勉強は続くのだった。

普通に「香水」オマージュしてるやん!逃げ恥、パロディまみれやん!

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